もともとソフトウェアの改善でお仕事をさせて頂いていたお客様からご依頼をいただきました。お仕事を頂くようになったきっかけはお客様がC++でオブジェクト指向を取り入れた制御に取り組む際に、それに応えられる企業が他に無かったことでした。今回頂いたご依頼内容は、お客様の製品-製造ラインで使用する、
大型クレーン-の制御です。新しい基板のデバイスドライバを開発し、旧製品の制御アプリケーションを移植することが今回の使命でした。今や製造業においては安全でスピーディで効率的に機械を動かすことは歩留まりの向上に繋がることから、どの企業様でも求められる重要な要素の一つとなっており、その実現のお手伝いを致しました。
お客様の製品-製造ラインで使用する、大型クレーン-の制御をおこないました。それによって歩留まりの向上実現のお手伝いを致しました。
我々がお客様から頂くのは作業指示ではなく要望です。今回のご依頼も、お客様は要望を持っていらっしゃいますが、明確なやり方まではご存知ではありませんでした。
このプロジェクトに限ったことではありませんが、答えや方法が分かっている仕事は殆どありません。お客様の要望を整理し、起こりうる問題を予測し、それらに対する解決策を用意し、ゴールまでの筋道を組み立てていく。ほとんどのご依頼において、ここが最も難しい部分だと感じています。
日々新しい技術が生まれ、廃れていく時代において、注意しなければならないことがあります。ソフトウェアに対する要求は技術の進歩とともに複雑化しているので、昔ながらのプログラミングでは肥大化していく機能、ソースコードを維持することが困難になります。そこで様々な技術、道具を駆使して問題を整理し、効率よく開発していきます。このとき、注意しなければならないのは、技術は道具であり、道具のために問題解決がある訳ではなく、問題解決のために道具があるのです。技術者は新しいことを学ぶと、
学んだ事を試してみたくなり、必要以上にその新しい技術を盛り込みたくなります。必要以上に技術を適用しようとすると、全体に歪みが生じ、問題が整理されるどころかさらに複雑化してしまいます。問題がうまく整理でき、効率よく解決できないのであれば技術の使い方が間違っているのです。新しいことを学んでいても、自己満足の技術ではなく、実際に効果がある技術となるようにバランスをとっていくことを技術者として常に注意を払っています。特定の技術がケイフィールドの武器ではなく、チャレンジ精神を持ち、実際に価値を生み出す技術の使い方で他社では提供できない価値をお客様に提供し続けるのが我々の戦略です。
『ケイフィールドさんは他社と違って創造性がありますね。』これはお客様に実際にしばしばおっしゃって頂ける言葉です。
組み込みは細部まで落とし込まれた海外などの設計書に従って制作することが多く、制作している本人も何を作っているのか分からない場合があります。上流から関われることは他企業では滅多にありません。また、残念ながらそれができる人材が少ないとも感じます。
ケイフィールドでは『こんなことできないかな?』という段階のご相談から承り開発を行っています。
他社では、知らないことは『できません。だから指示してください』という回答になりますが、これはお客様の仕事を増やすということになります。ケイフィールドではそのようなことは一切なく、答えを導くために我々が共に手段を考えます。
本エピソードは、代表の伊鍋の創造力と私今井の改善力が合わさって完成できた事例になります。この両輪を併せ持つケイフィールドとしてのご評価を頂けたと感じています。
今では『これができるのはケイフィールドしかいない』『難しい仕事はケイフィールドに』と、次のプロジェクトのご依頼も頂いていますので、今後もさらにお客様へ貢献して参ります。
今だから言える話ですが、もともと弊社がケイフィールドさんにお声がけした段階では、正直それほど大きな期待はしていませんでした。他にも大手から中堅規模のパートナーにも声をかけられる状況でしたので。しかし競合他社が他のプロジェクトで苦戦する中、最終的にはケイフィールドさんにお願いしたプロジェクトのみが成果を出すことができ、大変満足な結果が得られました。
これからも、よいパートナーとして長くお付き合いさせて頂きたいです。